子供の鼻出血Q&A

Q1: 子供がたびたび鼻血を出しますが、何か病気なのでしょうか?

鼻血は鼻の粘膜が何らかの原因で傷んだ結果生じます。そして最も多い原因は、鼻をほじったり、強くかんだり、くしゃみなどの機械的刺激によるものが一番多いのです。またアレルギーに伴う鼻掻痒感に代表されるように、何らかの鼻疾患により「鼻いじり」をする機会が増え、鼻出血を来たしやすくなることもあります。一旦出血しますと、血液の塊(凝血塊)やかさぶたが鼻腔内にたまりますので、どうしても鼻が気になりついつい鼻をいじり→再出血という悪循環を繰り返すわけです。子供の鼻出血は、ほとんどこのパターンです。

Q2: 鼻出血の対処法について教えてください?

 子供の場合、鼻出血は鼻を左右に分ける鼻中隔という真ん中の壁の両側の粘膜で、しかも入り口から1cmほどの部分から出ていることがほとんどです。そしてこの部分をキーゼルバッハ部位といいます。止血法として最も簡便でしかも有効な方法は圧迫方ですので、まずこの部分を小鼻から鼻をつまむ要領で強く抑えてください。時間は5〜10分ぐらいです。この時、仰向けにねると血液がのどに回ってしまうので、安静な姿勢で顔を下向きにうつむかせることが大切です。よく言われている首の後ろをたたく、というのはおそらく迷信であって、安静を必要とする処置に逆行する行為なので、禁物です。

 

鼻出血には出血原因の不明確な
特発性鼻出血と、出血原因の明らかな症候性出血とに大別されます。症候性にはさらに局所的および全身的原因とに分けられます。

I 特発性鼻出血

鼻をほじったり、強くかんだり、くしゃみやなどの刺激や、咳による一過性の血圧上昇により鼻出血を認めることがあります。鼻出血の大部分はこの特発性によるものです。

I I 症候性鼻出血

A) 局所的要因

1)アレルギー性鼻炎、急性鼻炎など

アレルギーに伴う鼻掻痒感に代表されるように、何らかの鼻疾患により「鼻いじり」をする機会が増え、鼻出血を来たしやすくなります。

B) 全身的要因

1)血液疾患:血友病、白血病

2)薬剤性:アスピリンの服用など